足腰が衰えてくる症状を「フレイル」と呼ぶが、その中でも筋肉の衰えを指す「サルコペニア」について知っておくこと
男性でも女性でも70代に差し掛かる頃になると急に「足腰の衰え」が気になってきます。
「階段の上り下りが辛い」「脚が上がらない」「速足で歩くとつまづいてしまう」「しゃがんでから立ち上がるのがしんどい」などと言った身体の不調を訴えるようになります。
こうした現象は「身体的フレイル」と呼ばれ、その症状は加齢に伴う筋肉量の減少と筋力の低下が原因で起きてくる「サルコペニア」という病名で知られています。
「サルコベニア」という言葉はギリシャ語で言う「筋肉」である「サルコ(sarx/sarco)」と「喪失」を意味する「ペニア(penia)」を組み合わせて作られたた造語です。直訳すると「筋肉喪失」を意味します。
要するに足腰の筋肉が衰えて歩けなくなってくる症状です。
もし、あなたがこうした症状で悩んでいるならば、ご自身が「サルコベニア」かどうかを簡単に調べる方法を次に紹介します。
サルコベニア(筋肉喪失)かどうかご自身で簡単に調べる方法
もし、歩けなくなってきたらご自身で足腰の筋肉が弱ってきているかどうか調べる方法があります。
手の親指と人差し指で輪を作り、その輪で自分の脚のふくらはぎを包みます。
その時に輪の中に脚のふくらはぎがすっぽり収まれば、ふくらはぎの筋肉が減っていて筋力が弱って
いることになります。そうなっている方は「サルコベニア」と言えます。
ぜひ、ご自身で調べてみてください。
いかがでしたでしょうか?
もし、ご自身で調べて見て「サルコベニア」かもしれないと思ったときには、早めに対策を取る必要があります。そうしないと、どんどん筋肉量が落ちて行き歩けなくなって、終いには寝たきりの生活を余儀なくされるかもしれません。
サルコベニアと診断された場合の対処法
この筋力の低下「サルコベニア」を抑えるためには「筋力を増やす運動」が必要です。そして、同時に「タンパク質を多く摂取する食事」を心掛けなければいけません。筋肉の元となっているのは食事で摂る「タンパク質」です。
実際、若いマウスで遺伝学的な方法でたんぱく質の量を減らしたら、骨格筋の筋量や筋力が落ち、走れる距離も半分くらいなってしまったという研究報告があるように「たんぱく食」が重要です。
特に朝食抜き生活を続けている方は要注意です。
知らず知らずのうちに足腰の筋肉量がどんどん減って行きます。
その理由は朝起きてから何も食べないと、身体は常に新陳代謝を行っていて筋肉も例外ではありません。常に筋肉の分解・合成が繰り返されていて、朝食を食べないとたんぱく質が補えないために合成より筋肉が分解されるスピードの方が上回ってしまうからです。
そのため、50代以上になったら、きちんと朝食を食べ、たんぱく質の多い食事を心がけましょう。
また、たんぱく質を増やすためには肉だけでなく炭水化物も必要です。理想的には炭水化物3に対してたんぱく質1の割合で食べるようにしましょう。なぜかと言うと、身体の中でたんぱく質を合成するためには炭水化物(糖分)のエネルギーが必要だからです。
サルコベニアの発生には脳の視床下部の機能も関係している
また、この筋力の低下には脳の視床下部の機能低下が関わっている可能性がNMNを通じた研究で明らかにされ、脳からの筋肉を増やす指令が減少すると筋力トレーニングをしても限界があることが示唆されています。つまり、筋力トレーニングを行っても思うように効果が上がらないという事です。
さらに、脳の視床下部の機能が低下する原因は様々な病気の他、心理的ストレスが大きく関わっているようです。日々の生活上の悩み、対人関係での悩みなどがストレスとなり、それがやる気を失わせて心理的ダメージを与え、そのやる気のなさが視床下部の機能低下を招いている可能性もあります。そして、ストレスから外出する機会が少なくなり身体を動かすことも減ってくることからさらに全身の筋力の衰えを早めている可能性があります。
NMNに関する研究でNMNを摂った方が脳の視床下部機能の低下を防ぐことが出来、筋肉量もそれほど減らなかったという臨床研究結果が報告されています。このようなことからNMNもフレイル予防に一定の効果がある可能性がありました。
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また、ご高齢になると多くの人は友人・知人などが減って行き、交際範囲が狭くなり、社交的に出かけることも減ってしまい、一人家で朝から晩までテレビを見て過ごすことになると、何よりもやる気と気力が低下し、運動不足も重なり体力低下につながっていきます。
ご自身の日常生活を振り返って見て、こうした原因がないかどうか探ってみてください。
このような方は何か趣味をお持ちになることをお勧めします。同じ趣味を持つ方々との交流が出来るサークル・クラブなどに参加することで新しい友人も出来、そこから生まれる楽しい会話や多くの体験が心を豊かにし充実した生活を送れるようになります。そして、それがもっとも効果的なストレス解消法にもなります。
私はカラオケが趣味で今でもカラオケ大会や発表会に出ることが多いのですが、やはりいちばんの利点は多くの友人が出来ることです。知り合った多くの友人との会話が歌う楽しみを広げてくれます。また、出来るならばカラオケのレッスンを受けることも素晴らしい方法です。歌の上達に向けた前向きの気持ちを持たせてくれます。油絵とかもいいです。描くことが創作意欲をもたらしてくれます。
筋肉量の減少が加速する年齢は50代以降から
上の図にあるように、おおよそ20~30代にかけてピークになった筋肉量はそのままにしておくと徐々に身体の筋肉量が低下し続けていきます。そして、50代に差しかかる頃から人によっては筋力の衰えを感じ始め、運動をしていない人は60代半ばごろから階段の上り下りがつらくなってきます。同時に下半身のモモやふくらはぎの太さが顕著に細くなり始め、歩くことさえつらくなります。
この原因は主に運動不足によるものですが、大事なことは一日に摂取するタンパク量です。これが不足するといくら運動をしても筋力の低下が補えず、少し運動して筋力が増したと思っても、数日後には元に戻ってしまいます。
特に70代になると筋肉の分解が早まるので筋肉を作るもとになるたんぱく質中心に補う食事をする必要があります。